12月7日(土)8日(日)盛岡出張レッスンのお知らせ

響きを減らそうと音楽室に毛布が敷かれたら、ホルン吹きにとっては試練のはじまり

どうもごんざです。
いろんな学校にレッスンに行く機会があります。そこでは残響を減らすために音楽室の床に毛布が敷き詰めてあったり、カーテン閉めてたり、吸音材を壁に貼ったり(!)している学校があります。

響きすぎる場所での演奏が良くない。という風潮があるためです。確かに響きすぎてしまう部屋もありますから、有効な場合も多いです。

が、ホルンに限って言えば、ホルンはベルが後ろを向いていて反響させることで音を前に届ける楽器なので、他の楽器に比べてかなりのハンディキャップを背負うことになります。

敷かれた毛布のせいでどれだけのホルン吹きたちが自分の音が汚い、とか響かないと思って悩んでいるか、「ホルン聞こえないよ」と言われて苦しんでいるか、ぜひホルン以外の人たちにも知ってほしい。

音楽室で練習するときは、ホルンの後ろに反響板置いてもいいくらいなんですよ。

ベルがホルンだけ後ろを向いている、という現実

ホルンはベルが後ろを向いています。
そのため、出した音はまず床に当たったり、後ろの壁に当たったりして反射して前に音が届きます。

これはもうしょうがないことです。横向いて吹くわけにはいかないし、反射してこそホルン独特のあたたかい響きになるわけで。

 

でもそこで、床に毛布が敷いてあったり壁に吸音材があったらどうでしょう。前に飛ぶことなくそこにホルンの音は染み込んで終わり、なんです。反射しません。

右手の袖が音を吸わないように腕をまくっている人もいるくらいなのに、床とか壁で音吸い込まれるなんて悲しすぎますよね。

 

しかもそこを「ホルン聞こえない!もっと吹いて!」と言われるわけです。

ホルン吹きにとってこれはもう修行以外の何物でもないんです。

 

「これをやると本番はちょうどよく聞こえるんだよ」と言う人もたまにいますが、吹いてる側としては苦痛なのです。

他の楽器だったらベルに薄いタオル乗せていつも吹いてるようなもの。

 

どう?嫌ですよね。

 

というか普段の練習からホルンだけ修行していると、バランスがわかりにくくなります。普通だったら聞こえているところも、大きく吹こうとするあまり体に力も入りやすい。変なクセもつきやすい。

普通の音量で吹けているのに「いつもホルンが聞こえないって言われるんです」と(自分の音は小さい)と勘違いしてしまう生徒もいます。

折衷案

ただ、ホルンにとって試練でも全体としてみれば音が聞こえやすくなることは、現実としてあるわけです。でもだからと言ってホルン吹きが犠牲になるのは見過ごせません。

そこで!

ホルンのベルの行き先だけ毛布を敷かない、カーテンを引かないで一度合奏を試してみるのはいかがでしょうか?

ホルンだけ大きくなりすぎれば調整も必要ですが、だいぶホルンの聴こえ方は変わるはずです。

 

おわりに

事情はわかるけど、ホルンだけ修行させられるのは見過ぎせません。

ホルンばかりが「音小さいよ!」と言われる学校は、一度この間をとった案。ぜひ試してみてください。

 

 

それではまた!

\Xでごんざを  

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