音大生のチューバ奏者とレッスンしてきました。
普段誰かのレッスンを受けていて、セカンドオピニオン的にレッスンを受けにきてくれる人とぶつかるのは「普段の先生と言ってることが違うときにどうするか」。今この場でいろんなことを試してみた結果、いつもと全然違うことをやっていることが多い。でも結果がよければ、それでいいんじゃないかな。
— ごんざゆういち (@Gonja_19) 2017年5月14日
以下は普段他の先生のレッスンを受けている方とは最初に、「ここでいろんなことをぼくは提案します。いつもと全く逆のことを言うかもしれません。でもまずは試してみて、よかったら使ってみる。そうしてみませんか?」と話をします。
上行系のスラーだけが目立ってうまくいかない理由
上の音域も下の音域もまんべんなく吹けていて、いい音色の彼。ぱっと聞いた感じはとってもいい感じでチューバを吹いていたんですが、「どうも上行系のスラーだけがなんだかうまくいかない」、と悩んでいました。
音域的に高いわけで低いわけでもない。
なぜ?
いろいろ試していく中、チューバ奏者の方も忍耐強くぼくの提案を次々と試してくれました。途中で「もう結構です」って投げ出しちゃうことも考えられるわけですが、一緒にチャレンジしてくれてありがたかった。
そしてようやくそれらしきヒントが見えてきました。
上行と下降で軌道が違う?!
下降する際はうまくいって上行するときだけがもごる。
ホルンと違ってチューバは口周りがマウスピースで覆われていて動きが見えにくいのですが観察していると、上行時と下降時ではマウスピースのスライドの軌道が違うことに気づきました。上行するときは左45度上くらいにマウスピースがスライドしていたのですが、同じ音域を下降だけしてもらうと、80度くらいの角度で下降していたんです。
(そんなことあるのかな)
そう思いましたが、試しに「上行するときももう少し鼻の近く目にずらしてみるとどうかな」と提案してみると、もごもごは姿を消して、クリアにスラーが吹けました。
本人も「今いけましたね!」と気づいてくれています。
アンブシュアタイプ通りの動きをしていても、軌道次第で全然吹きやすさとスラーのなめらかさが変わる。チューバは口周りがほとんどマウスピースで覆われてるので判断が難しかった。なんでもチャレンジしてくれたチュービストに感謝しかない。それにしてもステキな音色の持ち主だった。
— ごんざゆういち (@Gonja_19) 2017年5月14日
レッスンはうまくいくことばかりではありません。でも一緒にいろんなことにトライし続けることで見えてくるものもあります。
練習が足りない、とか気のせいだよ、とかそんな言葉で済まさずにやっていくのは苦しいけど、そこが大事。そう思います。
それではまた。
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