フルダブルホルンでF管を使うべき3つのケース

フルダブルホルンを吹いていて、B♭管しか使っていない人って体感的にかなり多いです。と言いつつ、ぼくも曲を吹いているときはあまりF管は使いません。そんなF管の使い道ですが、意外なところで使えるんです。

ちょっとした普段使いのF管については以前高い音も楽になる!知って得するホルンの5つの指使いに書きました。

今回はフルダブルホルンのF管を演奏中どんなときに使うかについて具体的な使い所を紹介します。

「P」の音色が必要なとき

B♭管て息入れてすぐ音が鳴りやすいですし、アタックもクリアに出やすいし、大きな音も出しやすいです。

ですが場合によっては、B♭管の音色だと表現が難しいところもあります。

 

それが、静かな場面のときです。

 

例えばオーケストラで静かな場面でそっと吹きたいとき、F管を使うことがあります。そっと静かに吹いたF管の音色は、B♭管で吹くときよりも格段にその場の雰囲気に合った静かな音色がでます。

他の楽器と音色をなじませたとき

例えば他の金管楽器と一緒に吹く場合は、B♭管で吹いた方が音のタッチやスピード感がそろいやすいので、音色は合いやすいです。

では木管楽器や弦楽器と一緒に吹く場合はどうでしょうか。B♭管のスピード感や、タンギングのはっきりさでは他の楽器と音色がうまく混ざらないことがあります。

 

ここでF管を使うととても効果的。
B♭管に比べてF管で吹く方が音のタッチもやわらかくなるし、響きの多い音になるので木管楽器や弦楽器と音が混ざりやすくなります。

ハーモニーが合わないとき

金管楽器同士でハーモニーを吹いているとき、音程がどうしても合わなかったり音がはっきりしすぎてしまうときは、ここでもF管が活躍してくれています。

三音を吹いてるときなんかでどうしてもB♭管で吹いてて音程が合わない場合はF管で吹いてみましょう。響きがB♭管で吹くときよりも増えるのでグッと合いやすくなりますよ!(実は響きが増す分、音程がそこまで合っていなくても合っているように聞こえるんです)

 

手軽に普段使いしてみたかったら、4拍だけのハーモニーなどが楽譜にあれば、その場面で全員で試しにF管で吹いてみましょう。いつもよりも豊かな響きで、包み込むような音色になりますよ。

 

と、ここまでF管の使い方について紹介してきましたが、注意点もあります。

それは「ピッチ」です。B♭管とF管では管の長さが違うので、B♭管と同じ感じで吹くとピッチが普段と違うことがあります。

事前に同じ音をB♭管とF管で吹き比べて、ピッチの違い、息の入れ方の違い、音のアタックの違いを把握しておくことをおすすめします。

おわりに

B♭管で吹くとはっきりスピード感のある音がくっきり出るので、実際必要とされる場面は多いです。でも、F管もいい感じに音がにじむので使える場面て多いんですよ。

音程が合わないときや音の出だしが怖いとき、木管楽器や弦楽器と一緒に吹くとき、ぜひ試してみてください。

 

 

それではまた。

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