先日衝撃的なことがあったのでシェアします。それはホルンの「音色」に関すること。
「この音色がいい」と思っていたものが、実はホルン吹きだけの思い込みだったのかもしれない、というお話。
そのポイントは右手の使い方にありました。
右手の甲はベルに触れていることが多い
ホルンの右手の形という記事でもチラッと触れていますが、ぼくも楽器を吹くときは右手の甲側がベルに触れています。
ところが!ところがですよ。
先日レッスンでバジルさんに見てもらっていたときに「ベルに右手の甲側を当てないで吹いてみましょう」と言われました。
右手の甲はベルに触れず、オープンに!
右手の甲側をベルに触れない吹き方、というのは元々知ってはいました。
以前バンドジャーナルで、ホルン奏者のアプ・コスター氏と竹村淳司氏の対談で「大きな音を出したいときに右手の甲側をベルから離すことでベル全体が振動するようになる」という話があったからです。
その話を聞いて試してみたとき、確かに音量の変化は感じました。ただその時は「音程も高くなるし使いづらいな」と思ったくらいで「常用しよう」とは思いもしませんでした。
追記:詳しく教えていただきました!
Twitterでこの記事を紹介したところ、大学の先輩で広島交響楽団に所属している倉持幸朋さんにコメントをいただきました。ご本人に許可もいただきましたので紹介します。
@Gonja_19 昔アプに直接教えてもらいました。厳密にはあの記事のやり方は、ベルの直径の位置に掌を平らにセットするということだったと思います。つまり手の甲の側からも音が抜けるという状態。
— 倉持 幸朋 (@HSO_HR) 2016年9月18日
@Gonja_19 それはさておき、通常の位置でもかなり開けと言われました。実際彼の音は横で聴くとかなりハッキリしていますが、客席では骨太で艶のある素晴らしい音色です。長々と失礼しました。
— 倉持 幸朋 (@HSO_HR) 2016年9月18日
実際に教わった経験を教えていただきありがとうございます!通常の位置でも、というのもポイントですね。
横で聴くとかなりハッキリ、が客席では違って聴こえるというのもとても参考になります。しかも記事の内容の補足までしていただいて感謝です。
聴いている人はどっちがいいと感じたか
だから今回も「右手の甲がベルにつかない吹き方は試したことはあるんですけど、なんかしっくりこないんです。右手の甲はベルに触れていた方がいいと思っています」と話したところ、今回のブログのタイトルにある言葉を言われたんです。
「ホルンの人たちだけがそう思い込んでるんだよ」
ホルン奏者で音響学のプロフェッショナルでもあるシュミット氏が実際に動画で「右手は支えるために入れるものであって、響きを止める理由はない」と言っていたとのこと。
で、実際吹いてみました。
音抜けはいいし、高音域の成分が多くなるのか音色も非常に明るくなります。
周りで聴いていたプロの音楽家の方々も「そっちの方がいい」とのこと。
(´Д`|||)
ホルンの人だけが右手の甲がベルについていた方がいいって思い込んでただけとか、ちょっとツライですよね。
これからはオープンで吹くのもありかな、と思いました。
おわりに
右手をオープンにすると音程高くならない?と思って後日チューナーで見てみるとそんなこともなく。
こうじゃなきゃいけない、というよりも選択肢として持っておきたい知識ですね。
それではまた。
[…] 「ホルンの人たちだけがそう思っているんだよ」と言われた音色に関する衝撃的事実。ポイントはやはり右手にあった! […]