木管五重奏という編成のアンサンブルがあります。構成は、Flute、Clarinet、oboe、basoon、hornです。
木管五重奏なのに、金管楽器のホルンがいるのはなぜだと思いますか?
今日はなぜホルンがいるのか、や木管五重奏について紹介します。
木管五重奏なのに金管のホルン?
管楽器のアンサンブルが盛んだった古典派音楽の時代、ホルンは常に木管楽器といっしょに演奏していました。というのも同じ金管楽器の仲間でも、トランペットは宮廷や軍人のための高貴な楽器であり、トロンボーンには教会で演奏される神聖な楽器というイメージがあり、ホルンだけが民衆の身近な楽器として気軽に楽しめる存在だったから。
もともと、木管、金管という区別がほとんど意識されていなかった時代にできあがった編成なのですが、それがいつの間にか「木管五重奏」と呼ばれるようになったというわけです。
出展;木管五重奏になぜホルンが入っているのか?
他の金管楽器ってなんだか神聖だったり高貴だったりちょっと羨ましいですが、庶民的って言われるのも親近感湧きますね。
というか調べておいてなんなんですが、これって後付けっぽい。というのも聴いてもらえばわかりますが、さっきの残り物感ある説明のレベルじゃなくバランスのいい編成だし、素敵なサウンドがする編成だから。
それでは木管五重奏の響きをどうぞ。
ホルンの役割
木管4人にホルンて思ったよりずっと音色が馴染みますよね。
ホルン。
時には金管らしい鋭い音色で吹くこともあれば、柔らかい響きで他の楽器の音を包み込むこともできる。音色をにじませて他の楽器の音色と混ざり合ったり、主導権を握ることもできる。
ホルンが加わることであたたかい響きでアンサンブルに豊かなサウンドを生み出す。他の楽器の音色が活きてくる。
木管の中に一人で大丈夫?っていうよりむしろホルンが入ってまとまる感じさえします。
木管五重奏は最小サイズのオーケストラ!
木管五重奏の醍醐味はこれだと思います。
金管アンサンブルのホルンだと「がんばるぞ」と気合を入れて、どちらかと言えばたくさん吹いて自分のスペースをなんとか確保するってイメージがあるんですが、木管五重奏だと無理しなくても居場所があるんです。
「そこに居ていいよ」と言われてるような安心感があります。それがオーケストラと似ているように感じるんです。
pやppの静かな音量に関してはかなり細やかな神経を使うところもオケに近いものを感じます。この静かな音量で吹いている時に生まれる緊張感が味わい深いんです。
同じfを吹いていても金管アンサンブルと木管五重奏の時とでは、音色のイメージが違います。木管五重奏で演奏するときのほうが多彩な色のイメージが必要に感じるんです。
オケの金管の役割をホルンがまとめて引き受けているイメージ。主役にもなれるし、他の楽器のサポートもできる。
木管五重奏、ぼくは大好きです。
おわりに
なぜ木管五重奏にホルンがいるのか。してその役割は?ってところ、わかっていただけたでしょうか。
木管楽器とのアンサンブル。音の出る仕組みが違う楽器ばかりですから、音色の合わせ方、音楽の方向性、音量、どれも繊細ですが混ざった音色は心地いいものです。
もしあなたがホルンを吹いているなら、ぜひ木管五重奏に挑戦してみてください。
きっと新しい発見がたくさんありますよ。
それではまた。
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