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部活動指導員制度が施行されると音楽家と吹奏楽部の関わりはどう変化するのか

brassband

最近、学校での部活動による先生の負担が多すぎて、ブラック部活だの拘束時間が長すぎるだの、いろんなところで議論がかわされていましたね。

そしてこんなことが決まったようです。
ニュースをまるっと載せます。

部活動指導員を導入=教員負担軽減へ外部人材

松野博一文部科学相は14日の閣議後の会見で、部活動の指導や大会への引率を行う「部活動指導員」を学校に置けるよう省令を改正したと発表した。
 地域のスポーツ指導者ら外部人材を活用して教員の負担を軽減するのが目的で、4月から施行する。
 同省は各自治体の教育委員会などに対し、勤務形態や報酬といった部活動指導員の規則を整備するよう通知。各種大会を主催する日本中学校体育連盟や全国高等学校体育連盟などには、指導員単独での引率が可能となるよう規定の改正を求める。 

出典:YAHOOニュース

今までも外部指導員、という形でいくつかの吹奏楽部に関わってきましたが、4月から具体的にどう変わるんでしょうか?

ぼくが読み取れたのは、
・各種大会に指導員単独で引率が可能になるかもしれない
・勤務形態や報酬の規則が変わるかもしれない
くらい。

文部科学省のホームページにもう少し詳しく載っていました。

3)部活動に関する専門スタッフ

・ 国は,学校が,地域や学校の実態に応じ,部活動等の指導体制を整えることができるよう,教員に加え,部活動等の指導・助言や各部活動の指導,顧問,単独での引率等を行うことを職務とする職員を部活動指導員(仮称)として,法令上に位置付けることを検討する。

・ 教育委員会等は,部活動指導員(仮称)の任用に際して,指導技術に加え,学校全体や各部の活動の目標や方針,生徒の発達段階に応じた科学的な指導等について理解させるなど必要な研修を実施することを検討する

出典:チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について(答申)【骨子】

濃いところは気になったので強調したところです。

教員に加え,部活動等の指導・助言や各部活動の指導,顧問,単独での引率等を行うことを職務とする職員

「職員」て位置付けになるんですね。
実際導入されると、教員の方は確かに随分負担が減るように感じます。右腕的になるんでしょうか?先生が部活に行けないとき、堂々と誰に気にすることなく部活を任せられる存在ってのはでかいですよね。

あとやっぱり、音楽の経験がないのに吹奏楽部任されちゃって困ってる先生もいると思うんですよ。そういう人にとってはものすごい助かりますよね。堂々と頼れるというか。

結構外部講師に指導を任せている部活も実際は多いですが、職員としての位置付けになるとまた立場が変わってきますし。

指導技術に加え,学校全体や各部の活動の目標や方針,生徒の発達段階に応じた科学的な指導等について理解させるなど必要な研修を実施することを検討する。

話がこみいってきてますが、より生徒に寄り添った指導が求められるような立ち位置ってことですかね。

部活動指導員(仮称)に求められること

ただ今までの外部指導員のように、特定の楽器の専門家、合奏指導ができる指導者、それだけでは足りないような気がします。より総合的な場面で視野広く生徒を見れる人が必要になるんじゃないかな。

生徒の成長に寄り添ったり、部活自体の運営にもグッと関わるようになってくるとしたら、本当にいろんな要素が部活動指導員(仮)には求められそう。技術的な所以外にも生徒と教員の気持ちの橋渡しをする役割だったり、指揮者の意向に沿った教育方法だったり。

でも学校の先生と部活動指導員(仮)の信頼関係がしっかりとすれば、こんなにすてきな制度はないんじゃないかなーとも思います。

 

だって「先生を呼びたくても部費が。。。」とか「今月はこの楽器で来月は。。。」とか悩んでいたのが、学校からお金が出るようになったら悩まなくていいわけですよね。これだけでも全然違います。呼ぶ方も呼ばれる方も。

で、誰を呼ぶかってなったときに、できるだけ専門家でいろんな楽器を教えられる人を職員にしたいだろうし、話のわかる人を呼びたいじゃないですか。ということは報酬がどうなるかはまだわからないけど、そこのスペースに今までフリーランスとして吹奏楽指導をやってきている人たちがすぽっとはまってその人たちが経済的に助かるかもしれないってことですもんね。

「職員」という立場で吹奏楽指導者としてやっていけるとなれば、学校の先生にはなりたいくないけどそこを目指して指導者になる人も出てくると思うんですよね。

そしたら学校の先生も助かるし、収入に不安のあるフリーランスも助かる。Win-WIn!

 

いろんなことがいい方向に進むといいな。
ぼくはこの制度、結構期待しています。

 

 

 

それではまた。