楽器だけのアンサンブルは、指揮者がいない代わりに一人一人が自分の指揮者になり、アンサンブルの指揮者になります。

アンサンブルは指揮者がいる演奏とは勝手が違うから戸惑うところも多いですよね。

そこで今日はアンサンブルのコツと合わせ方を22個紹介します。

既にやってたこと、やってなかったこと、どれだけあるか読んでみてください。

それではどうぞ!

1.なんでも言い合える雰囲気にしよう

先輩と後輩がアンサンブル内にいると、どうしても後輩は意見を言いづらくなります。

メンバーに発言力が強い人がいれば「言ったもん勝ち」にもなりやすい。その人しかしゃべらなくなって周りは聞いてるだけ、っていう地獄絵図にも簡単になっちゃいます。

 

それじゃアンサンブルはうまくいきません。

アンサンブルを結成したら、まずはなんでも言い合える雰囲気のあるグループにしよう。

話してもらうには年上の人や発言力の強い人の周りへの気遣いが欠かせません。

  • 自分の思うことを話したあとに「私は〜とおもうけどどうかな?」と積極的にメンバーに意見を求める
  • 必要があれば全員に話してもらうやり方も有効
  • いばらない 
  • 目力で相手をやっつけない
  • 不機嫌にならない

 

話を聞く側にも工夫が必要です。

  • 相手の意見に対して否定から入らない。
  • 話を最後まで聞く。
  • 口調を荒げない。

パッと考えただけでもこれだけ浮かびます。ちょっとした工夫で話しやすい雰囲気はつくれるんです。

2.自分ができてるかどうかは棚にあげよう

何か思ったことがあるときに一番かかりやすい制限は(〇〇した方が良くなると思うけど私もできてないしな)です。

こんなの棚に上げときましょう。

考えだしたらキリがない。

 

「完璧に吹けてる人しか意見を言っちゃいけない世界」はアンサンブルにおいて必要ありませんね。

 

アドバイスを受け取る側も言われたらまずは受け取る。

(言ってるおまえこそできてないじゃん)が頭をかすめたら追い出しましょ。

 

意見を言う、ということは「自分の演奏に責任を持つ」ということでもあります。言ったからには自分もしっかりやるぜ!ってこと。

3.何度もやればそのうちよくなる、は幻想であることを知ろう

「練習すればそのうちできるようになるよ!」

本当にそうですか?何も考えなくてもやってくうちに必ずよくなりますか?

思ってることがあるのに言えないだけじゃない?何が原因かわかってるなら話し合った方が断然はやい。

練習すればそのうちできるようになる、は問題と向き合うことから逃げてるだけ。

4.しかし何度かやってよくなっていくことがあることも知ろう

話し合わずともお互いが気付けば何度かやるだけでよくなります。

すべては気付くかどうか。いいとか悪いとかじゃなくそれだけです。

気付くなら話し合わなくていいし、気付かないようなら話し合えばいい。

5.何度かやって合わない部分は言葉で相談しよう

(そのうち合うだろう)と何度も練習して合わない部分は、お互いの思っている方向性、音楽がずれている可能性があるので話し合おう。

自分の気持ちから話すことがポイント。

 

「わたしは〇〇って思ってるんだけど、どう思う?」

 

って。これを「ここどう思う?」って相手の答えから聞き出すのは、試すようで感じ悪いからやめよう。

6.アドバイスをもらったらまずは受け止め、試してみてからが自分のターン

アンサンブルをうまく進めるために「でも」「だって」は極力避けよう。

まずは受け止め、試す。

それからがあなたのターン!

これをお互いが守ること。

7.セッティングを大切にしよう

アンサンブルによって基本的な並び方はあります。

でも曲やメンバーの力量、ホールの響きによってふさわしいセッティングは場合によって違います。

セッティングだけで演奏もかなり変わるので、柔軟にいろんなセッティングを試してみよう。

8.同じフレーズが出てきたら、自分より前に吹いてた人にまずは音量を合わせよう

他の人からフレーズを引き継ぐとき、それまでの流れを無視して勢いよく入ったら、音楽の流れがおかしなことになります。

逆もそう。前の人が元気よく吹いていて自分がゆったりはいったら、それもおかしいですよね。一番それがわかりやすいのが音量。前の人の演奏をよく聴こう。

9.スピード感をそろえよう

違う楽器同士でアンサンブルをすると、楽器の大きさ、管の長さ自体がそれぞれ違いますから息のスピードも異なります。

トランペットの息のスピードに合わせようとすれば他の楽器は自然と息のスピードは速くなるし、チューバに合わせようとすれば他の楽器は息のスピードは遅くなります。

この工夫で音楽の流れがよくなるので意識して演奏してみましょう。

10.アタックをそろえよう

例えばベルトーンで順番にいろんな楽器がはいってくるとき、1人だけふんわり入ってきたら合わないですよね。

音のタッチで音色ややわらかさ、息のスピードが変わります。

周りを聴いてアタックをそろえよう。

11.雰囲気をそろえよう

極端な話、「ここは華やかな雰囲気で」と思っている人と「ここはどこか薄暗い雰囲気で」がいると曲の雰囲気は合わないですよね。

「ここはこんなイメージで吹いてるんだけど、どう?」と積極的にコミニュケーションをとりながら演奏しよう。

12.音色もそろえよう

音量、アタック、スピード感、曲想、こういうものがそろってくると音色もそろってきます。「音色をそろえる」っていろんな要素の集合体なんです。

13.音楽用語について話そう

楽譜の同じ場所に全員「f」と書いてあっても、メロディーと伴奏では音量は違います。

「何か合わないな」と思ったら周りの人に「そこ音量なに?」と聞いてみよう。

自分の譜面になにも書いてなくても、お隣さんには音量の指定があったりなんてよくあること。

14.直線的な吹き方が気になるときは「曲以外のことを考えていないか」聞いてみよう

ぼくが長いこと言われてたことです。「なんか棒吹きだね」。笑われたこともあります。そんなときなにを考えていたか。ぼくは(息の流れしっかり!)と考えていました。

自分のプレイにそれが必要だと思って演奏していても、曲想と合わないと変なんですよね。

そんなときは「どんな場面だっけ」と曲について考えよう。

15.録音をしてバランスを聴いてみよう

その場で演奏していて感じるバランスと実際客席で聴こえているバランスは結構違います。積極的に録音してみんなで話そう。

客観的に聞いてからの方がみんなで話し合いやすいよ。

16.先人の演奏を聴いてみよう

CDとかyoutubeとか。奇跡的に演奏する曲をやる演奏会があれば足を運ぼう。

「この曲は今回が世界初演です」ってなかなかないと思うから、大抵は偉大なる先人が演奏した録音や録画があるはずです。

めっちゃ勉強になるので、できるだけいろんな演奏を聴きましょう。

17.自分の演奏を積極的に周りに「どうだった?」と意見を求めよう

なかなか人の演奏に対してアドバイスって言いにくいもの。

でも「どうだった?」と聞かれたら、まだ言いやすいですよね。

自分からどんどん聞いていこう。

18.音楽がうまく流れないときは譜面だけを追っていないか考えてみよう

楽譜に書いてある音だけを追って演奏するとついつい「音楽」を忘れちゃう。そういうときって何かがうまくいってない。

楽譜にかじりつきにならないように余裕を持った演奏ができる準備をしていこう。

19.疲れる前に休憩をとろう

疲れたーって思う前に休むことがポイント。疲れてからだと回復も遅くなります。

20.オリジナルの譜面でない場合は自分がなんの楽器のフレーズを吹いているのか知ろう

オーケストラの曲をアンサンブルでやることってたまにあります。

その場合、ホルンにメロディーがあっても原曲ではチェロが弾いてる、なんてこともあります。それを知っているのと知らないのとでは演奏が大きく変わります。

21.メンバーでたまにはご飯でも食べよう

練習のときだけ一緒に演奏して終わったら即さよなら。これじゃなんだかさみしい。仲良くなるためにもご飯くらいたまには一緒に食べよう。

22.SNSは便利だけどなるべく会って話そう

LINEとかメールとかfacebookとか今はなんでも気軽にいつでも連絡とれるんだけど、やっぱり会って話さないとわからないことってたくさんある。文字だけじゃキツイ言葉も会って話せばそうでもなかったり。

文字だけだと空気感もわからないから誤解も生まれやすい。できるだけ大切なことは会って話すようにしよう。

おわりに

プロフェッショナルな演奏家たちはこれらを楽しんでこなし、その上で更に「やりたい音楽をやりたいように演奏」しています。

ただ「やりたいようにやる」だけではアンサンブルはうまくいきません。

全部やれとは言わないけど、自分に足りないものがあったらぜひ練習に取り入れてみてくださいね。

 

 

それではまた!

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ABOUTこの記事をかいた人

ごんざ ゆういち

国立音楽大学卒業。ホルン奏者。講師。 自身が長い間、心身ともに不健康な状態で音楽と関わってきた経験から「健康的に音楽と関わる」をコンセプトに多方面で活動中。 現在アレクサンダー・テクニーク勉強中。