12月7日(土)8日(日)盛岡出張レッスンのお知らせ

冬に金管楽器奏者が調子悪くなるのは、乾燥ではなくデータ収集不足だった?!

どうもごんざです。
先日、長いこと悩んでいたことをぽろっとつぶやいたら、たくさんの人から「ぼくも」「私も!」とリプライをもらいました。

(なんだぼくだけじゃなかったんだ)とこの件に向き合うことを決めたのが昨日。
冬になると金管奏者の唇おかしくなって楽器の調子悪くなる問題

その後アレクサンダーテクニークの授業で嶋村順子さんに早速相談してみたところ、悩み解決へグンと前進したのでシェアします。

楽器を吹くのに、唇のどの部分がどれくらい振動して、唇の周りの筋肉はどの場所をどういう形でどれくらい使って、どれだけのエネルギーが必要か考えたことはありますか?

(ぼくは寒さのせいにばかりしていて意識的に考えたことはありませんでした)

唇のどの部分がどれくらい振動しているか

(こんなこと解決するのかな)と半信半疑ながら授業でこう質問したんです。

冬になると唇が振動しにくくなってパフォーマンスが下がるんです

すると順子さんにこう聞かれました。
※画像はイメージです。

“順子さん”
アパチュアの大きさや、位置、唇の表・裏、奥・手前、形など、どの部分がどれくらい振動しているか考えたことありますか?
ごんざ
え、どうしよう、考えたことない

と正直に答えると驚きの答えが!

フルート奏者はアンブシュアをかなり細かく考えています。金管楽器と違って唇が振動しない分、音色はアンブシュアで変える必要があるからです

フルート奏者すごい

少なくともぼくはそんな細やかに、自分がバズィングをした時にどこがどうなっているか、観察したことがなかったので新鮮な驚きでした。

バズィングとは
マウスピースを使わずに唇を震わせる奏法のこと。唇を震わせた時に聞こえる音が、ハチの羽音に聞こえたことから名前がついたとか

唇でバズィングするとき、唇の奥や手前はどれくらい使っているのか、アパチュア(息の出る穴)は真ん中なのかずれているのか、よく観察してみましょう

(今まで考えたことなかったけど、言われてみれば唇は少し突き出しているし、唇の裏も少し振動に参加しているな、アパチュアは真ん中ではないし)

唇のどこが振動していて、唇のどの部分を使ってバズィングをしているのかじっくり観察してから、マウスピースを楽器につけて音を出してみると、音がかなりクリアに出ました。調子が悪かったのがウソのようです。

え!なんで調子良くなるんですか?

と聞くと、

じっくり自分がやっていることを観察すると、どの部分をどれくらい使っているかがデータとしてそろってきます。必要な情報を脳が理解したから、唇の動きが洗練され、クリアに音が出たんです

唇周りの筋肉はどれくらい演奏に参加しているか

唇の周りの筋肉が、音を出すのにどれくらい参加しているか考えたことはありますか?

(唇の調子にばかり気を取られていたし、そもそもマウスピースのリムの中での話だとばかり思ってたぞ)

顔周りの筋肉を色々と動かしてみます。(変顔タイム)

口の周りの筋肉どれくらい使うかなーと思いながらマウスピースだけで音を出すと、最初よりかなり細かなバズィングができています。

これも先ほどと同じです。いろいろ観察することで、どの部分をどれだけ使うかのデータがそろってきます。寒いから調子が悪いんじゃなくて、データが足りなかったんです。それに、データを集めてから楽器を吹くと再現性も高いですよね

おわりに

まとめます。

ぼくの場合、いつも「ただなんとなく」吹いて調子悪い、と思っていたのはデータ収集をせずに吹いていた可能性があります。

唇の周りの筋肉をどれくらい使っていて、唇はどの部分がどれくらい振動しているか、アパチュアの大きさは?位置は?とよく観察することで、脳が楽器を吹くために必要な各場所のエネルギーを理解して最適化してくれる。

こんなレッスンでした。

 

データが足りないもなにも、冬=寒い=調子悪い、とそもそもデータ収集までいかず、冬の寒さのせいにしていました。

ただ、寒さのせいで口の周りの筋肉が固まっている可能性はあるとのこと。
口の周りの筋肉をほぐすエクササイズとかは楽器を吹く前に有効な気がします。

これから寒いところで実際にいろいろ試していきたいと思います。

 

それではまた。