ハイトーン苦手な人はまずこれ!シラブルを理解して取り組む「おしゃべリップスラー」

どの音域を口の基本ポジションにするか

どうもごんざです。
『口の基本ポジション』
あまり聞いたことのない言葉だと思います。

それもそのはず。
この言葉は、ぼくがこの記事を通して伝えたいことを考えたときに思いついた言葉だからです。

なにせ今のところぴったりくる表現が見つからないのです。ただこのトピックは、ホルンを吹く人にとってはかなり重要なものだな、と自分で体感して最近強く思うようになりました。

基本とされるド。だけど…

大体どの教則本も基礎練習も、五線の下のホルンでいう真ん中の「ド」の音からはじまりますよね。確かにこのドはだしやすい音。

でもここ最近、というかここしばらく、ぼくにとってこのドは低くて吹きにくい音に感じるので、音出しはじめの音をオクターブ上げて吹き始めるようにしているんです。

そうすると不思議と調子がいい。

なぜだろう。

そう考えたときにホルン吹きにとって『この音域は吹きやすいよね』、と言われている(または思われている)音域が、誰にとってもそうとは限らないし、場合によってはその考えがホルンのような幅広い音域を吹かなければならない楽器にとって、邪魔になっているかもしれない。そう思うようになったんです。

どこから吹き始めたって同じなんじゃないのか問題

何を言ってるんだごんざは。
別にどこから吹き始めたって変わらないんじゃないのか。そう思う方もいるかと思います。

わかります。

ぼくもどこから吹き始めるかで何かが変わるとは、これまで思ったこともありませんでした。

でも自分自身が楽器を吹いていく中で、レッスンしていくうちに気づいたことがあるんです。

試しに譜面のように1発ドを吹くとします。
この時の口の感じと音をよく聞いておいてください。

次にオクターブ上のドから、先ほど1発ドを吹いたところまで降りていってみてください。

この時のド、吹いている感じと音色は最初のドと同じでしたか?

同じでしたらこの記事の内容は関係ないかもしれません。

でも違うドだと感じたなら。
この先もぜひ読んでみてください。

まんなかのFと言われるわけ

ホルンの音域は4オクターブと言われています。

だいたいの音域を譜面にしました。
低音は下線が多くて読みにくいので、ヘ音で表記することがほとんどです。

 

 

譜面では赤矢印のFが真ん中になりますから、ここを基本の音としていろいろ吹き始めるのも納得がいきます。

実際楽器をはじめたばかりの頃、まず出る音はこの辺り。そう、初心者にとっては手頃な音なんです。

 

実際に使われる音域

では実際に楽譜上に出てくる音域はどのあたりが多いのか。これはパートや編成によって大きく変わってくるところではありますが、大体こんな音域です。

下のCから上のCの間の2オクターブくらいが特に使う音域。そうすると真ん中の音って青矢印のCになりますよね。

 

こうやって表にしてみるとわかりやすいですね。確かによく使うのはそのあたりの音域だな!と思う方でいつもFから吹き始めている方は、試しに真ん中のCを音出しの基準の音に替えてみることをおすすめします。

何日かすると、いつもより全体的にはっきりと吹きやすくなったり、アタックもしやすくなる可能性があります。

自分が普段よく使う音域のまんなかから音だしをはじめてみる

自分が普段使う音域はどのあたりか。
そしてその音域の真ん中あたりの音はどこか。
そもそも自分にとって楽に吹ける音はどこか。

こう考えると、人によって口の基本ポジションは違うんじゃないかと思うんです。

なんとなくFから吹きはじめるのではなく、自分にとっての吹きやすいいい音の出る音を基本ポジションとして吹くようにすると、音域によって音色が変わることが減ったり、より効率のいい吹き方になったり、跳躍があってもなめらかに吹けたり。少なくともぼく自身にとってはいいことが多く感じられるようになりました。

例えばオーケストラで下のパートを吹く機会が多い場合はもっと下の音域の音からはじめるでしょうし、HiF管を使うような曲を吹く場合にはもっと上の音域から音出しを始めた方が音をつくりやすいかもしれません。

おわりに

こんな風に考えて自分のよく使う音域の真ん中あたりから音をだし始めると、自分にとっていい音色を増やしていきやすいなあと感じたので、最近はレッスンでも人によって音域を変えた音出しをすすめることが多いです。

 

これはまだ研究中の考えなのですが、強く感じることなのでこうして記事にしてみました。





それではまた。






 

この考えをもとに作成したウォームアップの楽譜がこちら。