どうもごんざです。
ハイトーンにお悩みの方への提案で、「高い音を出すときに、リムの中の唇を寄せて吹いてみましょう」とこれまでレッスンでよくお伝えしていました。自分自身そのやり方で吹きやすくなった過去がありましたし、実際そうやっていると思っていたからです。
それが今回考え直す機会がありました。リムの中の唇を寄せる+αでやっていることがあるってわかったからです。
リムの中の唇を寄せて吹く、だけではなかった
レッスンで、上のB♭から上の音域で音が苦しげになり、力みの入った吹き方になってしまう方と話していたときのことです。
一語一句正確ではないですが、こんなようなことを話してくれました。すかさず(自分はどうかな)と確かめながら吹いてみました。
ふと、ぼく自身が吹いているときにリムの中でどうやって唇を動かしているかを知りたくなりました。
ホルンのB♭管、2番管の指を引っ掛けるところが簡易的なマウスピースのリム代わりになるので、それを抜いて使い、鏡を見てみたんです。
すると、高音域にいくにつれ唇は中心に寄っていく動きをしていたんですが、それに加えてよく見なければ見逃してしまいそうな些細な動きで、もう一つやっていることがあったんです。
わずかな下唇の動き
唇を寄せていく動き+下唇がわずかに口の中に入っていくように(巻き込まれていくように)見えたんです。
もう一度楽器を吹いてみます。
下唇は動かさないようにしてリムの中の唇を寄せる動きだけに集中しました。
そうすると。
ハイトーンが出しにくくなったんです。
=高い音を出すときにリムの中の唇を寄せている、だけではなかったんです。これではぼくのアドバイスを素直に受け止めて取り組んでくださっても楽に吹けるわけがない。
続いて自分の唇を観察したときにやっていた、下唇の動きを加えて楽器を吹いてみました。
…..めちゃめちゃ吹きやすくなる!!!
リムの中の唇をこんな風に使っていることをこれまで知りませんでした。
そこで試しに
そして吹いてもらうと。
素晴らしい音色でハイトーンがコーンとでたんです。おおげさじゃなく、鳥肌が立ちました。
これにはぼくもご本人もびっくり。
おわりに
知識や奏法上自分がやっていて役立ったことと、やっていないけど役立ったことがあること。
これらは使い分けてレッスンしていたつもりでしたが、自分がやっていて役立ったことの中に、やっているけどもやっていることに気づいておらず、伝えきれていない部分があるのは盲点でした。
ある意味で「◯◯なら△△すればいい」、と思考停止していた部分があったかもしれません。
反省。
高い音を出すときの唇の使い方。これからの活動にも活かせる発見でした。今後活用していきます。
それではまた。