社会人ホルン吹きの方がレッスンに来ました。事前にお悩みをいただいていたので、ある程度覚悟してレッスンをはじめたのですが、なんのなんの!めっちゃめちゃ吹ける方でした。
「え、本当に週1回しか吹いていないんですか?」と聞いてしまったほど。
「いいですね!」とぼくはレッスンで思いっきりよかったことを相手に伝えるのですが「いやいや、そんなそんな」とご本人。
特定の音だけ出にくい
具体的には五線の中の「G」の音でした。
ホルンにとってピッチが高くなりやすく、苦戦しやすい音です。でもこの方の場合はGだけが極端に鳴らないのです。
高音も低音もまんべんなくいい感じに吹いるのに、Gがフレーズに参加すると途端にその音だけ何か他の音と違う。
「楽器がおかしいんですかね・・?」と言われ吹いてみましたが、おかしいどころかむしろ吹きやすい。
吹けているのに合わせにいきすぎていた
話をしていく中で「パートでGの音を吹くとき、特に合わないです」と話してくれました。
(なるほど、だから最初から頭の中で『嫌な音だな、合わないかもしれない』と思って吹きはじめているのかな)
そう思って、
「音が出る前から心配するよりも、吹いてから心配するようにしてみたらどうでしょう?」と提案をしました。
「〜♪」
ガラッと変わりました。
いろいろと気にしすぎていたみたいです。もともとリーダシップのある素敵な音色の方。
ぱきっと素敵に吹けるのに(合わないかも、合わせにいこう)と思ううち、無意識に体も覚えてしまっていたようでした。
等身大の自分で吹く
今回のレッスンのテーマはここにありました。
マウスピースの密着だとか他にも話はしましたが、本来吹ける方なのになんだか遠慮がち。思い切って吹くことでいろんな場面で素敵に吹けるようになっていました。
思い切って吹くことでガチッとパズルのピースがはまった感じでした。
周りに遠慮せず、自分の色を出す
譜面が吹けたら、次は何色の音楽にするか。
自分の力が存分に発揮できる環境で、自分の色を出して演奏していってほしい。その方が楽しいだろうなあ、と感じました。
社会人の方ならなおさらです。
仕事があって、休みの日はゆっくり家で羽根を伸ばすこともできるのに楽器を吹くって素晴らしいこと。
それだけの思いがあるんです。
なのにその楽器を吹く場所が、周りに遠慮しながら吹く場所だったら?
自分の時間を好きなことに使っているんです。好きに吹かないでどうすんですか!と本人にも伝えました。
自分の好きなことくらい、もっとわがままになっていいんです。
楽しみましょう。
それではまた。
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