いつもの練習を、自分にフィットする練習メニューに変えることで生まれる可能性

どうもごんざです。
ウォームアップや練習メニュー、普段なにをしていますか?

レッスンで関わりのある方にはその都度、普段の音楽環境と取り組んでいる練習メニューを聞き、必要に応じて練習を組み替えさせてもらっているのですが、意外と「何を練習すればいいかわからない」と悩んでいる方は多いです。

この記事では、今現在ぼくが考えている普段の練習についてと、練習によって何ができるのか、などを書いていきます。

ぼくは長いこと、「練習」の意味をわかっていなかった

練習メニュー。

  • なんとなくでやっています。
  • 教わったものだけやっています。
  • 昔からずっとこれをやっています。
  • 先生に言われたものをやっています。
  • 特に決まったものはやっていません。
  • いつも自分で考えて必要なものをやっています。

いろんな方がいると思います。

練習メニューは例えれば食生活のようなもの。普段の食事が体を作っていくように、普段の練習メニューがその人の奏者としての基本をつくります。

ですから何を練習すればいいか、は

その時の音楽環境、
取り組んでいる、
肉体的、精神的疲労度、
練習に取り組む時間帯、
熟練度、

等、状況によって変わった方がいいんじゃないか、と今頃になってぼくは考えるようになりました。教わったことや巷にある練習メニューから自分に合うものを選んだり、なければ自分で編み出す必要があるんですよね。

また、いつの時点でかは必要なメニューであっても、ものによっては慣れてきたり上達してきたら考え方を変えて取り組んだり、強度をあげたメニューに替えると上達につながりやすいことも最近になって感じるようになりました。

思考停止でただ同じものを繰り返していた

それまでぼくは長いこと、
自分のレベルや環境をふまえ、今の自分に何が足りておらず、それをどう補い、そのためにどういう練習をしたらいいか、を考えて練習メニューを構築することができませんでした。

このあたり表現が難しいのですが、練習メニューってある程度決まったものしかなくて、それを自分がどう捉えて練習していくか、どれだけ時間をかけて練習していくかがすべてなんだろう、と思っていました。

ホルンだったら音階練習、リップスラー、タンギング、コープラッシュにマキシムアルフォンス、ミューラーやノイリング、など。

やっていくうちに気づく、
自分で変われるようになっていく、
努力すればうまくなる、
うまくならない、気付かないのは努力が足りないから、才能がないから


ぼくがそもそも思うように楽器が吹けない、という段階に長いこといたからかもしれませんが、練習ってこういうものだと思っていました。

でも実はそうじゃないんですよね。

自分に必要なメニュー、というものが状況に応じて各自あって、それらを見極め選び、各々の環境に合わせた形にして取り組んでいくことで、上達につながっていく。繰り返しの練習もただ繰り返すのではなく、強度を変えたり切り口を変えながら繰り返していく。練習ってこういうもの。

こんな風に今は考えが変わりました。

一人一人に合うメニューで上達度に変化が

これまでも多くの方とレッスンしていましたが、一人一人に合うであろう練習メニューや、効果を感じることのできるウォームアップのメニューなどを、2018年から本格的に考え始めました。

具体的には、定期的にレッスンにきてくださる方に向けて(こんな練習してみたらよくなりそう)っていうのを、つたないながらも作り始めたんです。

ですが、作成当初は作ってお渡ししてもあまり効果がなかったり、そもそもやってくれなかったり笑

なかなか難しいなあ、と思いながらも続けていたある時、やっぱり一人一人に合うメニューって必要だし大切なものだ!と自分の考えを確信に変えるできごとがありました。

あるメニューをきっかけに

音を出すときに自分の意思とは関係なく口が動いてしまう方と定期的にレッスンする機会がありました。

その方に必要と思われるものを考え作成し、取り組んでいただいたことで、状況がとても改善したことがあったんです。もちろんその方のがんばりも大きく関係していることは言うまでもありませんが。

で、このメニュー、自分でやってみても調子が良くなるし、他の方にお渡ししてみても変化が起きやすい。

一人一人に合わせたメニューって、本当にフィットすればとても効果的なんだ!とこの方とのレッスンでパッと視界がひらけました。

練習の取り組み方を同時に伝える大切さ

それからは、一人一人にメニューを考えるように、自分にも同じように考えるようになりました。

今の自分には何が足りなくて、
足りないものを補うには多分こういう練習が必要で、
なぜこれに取り組むのか、
どう考え取り組むか、
どういった効果の見込めるものなのか、

ただやるだけでなく、
これらも自分なりに理解して取り組むことで効果が全然違う。しかもそれは相手だけではなく、自分にも言えること。レッスンや練習を重ねるたび、そう感じる瞬間が増えました。

そう考えると、ぼくらが一般的に目にする既存の練習メニュー、多くの人に向けて作られているからかどこか普遍的なものが多く、それに加えて多くの人にとってはあまりにも当たり前のことだからか、説明もあまりなく、

  • このテンポでできなければ、もっとゆっくりから練習しましょう、とか
  • なめらかになるように気をつけましょう、とか
  • フレーズの出だしははっきり吹きましょう、とか
  • あまり力を入れずに吹きましょう、とか

できない人から見れば(いや、それはそうなんだろうけどそれってどうやるの?)的な説明のオンパレード。

これ、料理のレシピ例えると、

料理名
「カレー」

材料

野菜

作り方
肉と野菜を炒めてから適量の水を入れて煮込み、煮えたらルーを入れて完成です。

こんな感じ。
ちょっと極端ですが上の説明って料理できる人からすれば(まあ大体そうだよね)かもしれませんが、わからない人にとっては、

肉と野菜どっちから炒めるの?
野菜の切り方は?
どれくらいの時間炒めるの?
どれくらいの時間煮込むの?

わからないことだらけなんです。
既存の教則本や練習メニューにおいても、同じことが起きているとぼくは思っています。

なぜかというと、できなかったり、難しさを感じていたり、苦手なあまりその練習を避けていたり。

そういう方たちに、

この練習の趣旨
今起きていること
足りないこと
どう考えたら向上していくか

をかみ砕いて話すと、変われる人が多いからです。

一人一人に合うメニュー × 考え方・取り組み方、その結果起きるであろうことの説明

少し視野を変えてみると、例えばスポーツなら一人一人に合わせたメニューって当たり前ですし、陸上関係の人と話した際には「季節によってメニューも変わります」なんてことも教えてもらいました。

それからは、例えば毎日のウォームアップのメニューでも、人によって開始音を変えたり、前の日の疲労度に合わせて調整したり、その人の現在の習熟度×環境×これからのレベルアップに必要なこと、を組み合わせてメニュー構成を考えるようになりました。

あとは自分で毎日楽器を吹いていても思うのですが、昨日は効果を感じられたメニューでも今日はイマイチ、ということはザラなので、そのたびに違う切り口で考え取り組むこと、もう一歩だけ高度な要求を自分にすることも必要だと感じています。

曲中の難所を練習メニューに組み込む

そもそも練習は何のためにするかって言われたら、「吹きたい曲を吹きたいように吹くため」なので当たり前っちゃあ当たり前なのですが、日々のウォームアップや練習メニューに加えて、その方が取り組んでいる曲中で難所があったら、相手の状況に合わせて「ではこんな練習を普段から取り入れてみましょう」を楽譜にしてお渡しする機会も増えました。

プロの方に聞いてみたら「それ、いつも頭の中で考えて組み立ててやってる」って言われちゃいましたが、レッスンで相手に「こういう練習やってみるといいですよ」って言うだけより、楽譜にして渡した方が経験上圧倒的にやってくれます。

ぼくもそうだったのでよくわかるのですが、自分でメニューを考えるのが難しかったり、楽譜でもらえるとやる気が出るんだけど、って人結構いるんですよね。

自分のこれまでのホルン練習について遡ってみる

思い出せばひどいものです。
今ぼくが過去の権左に出会ったらちょっと絶句するかもしれません。

◇◆◇

中学校で吹奏楽部に入って最初に取り組みはじめたのは、松崎裕さんの「ホルンのためのトレーニングブック」と、地元の講習会の講師の先生オリジナルのメニューでした。

必要があってその練習をしていた、というよりは「部活入ったらとりあえずこれみんなやってる」的な感じでしたね。

あとは合奏で使っていた3Dバンドブックやトレジャリーオブスケールを少しやったり、B♭durやFdurをロングトーンしたり、その程度。

高校では特に決まったメニューはなかったので、なんとなく合奏でよくやるメニューだったり、曲のできない部分を練習していました。ウォーミングアップなんて考えたこともありませんでした。

大学ではその時々必死ではあったけど、やっぱり自分にはどんなものが足りていなくて、どうしていけば自分を向上させていけるか、についてなんてちっとも考えられていなかった。目の前のことをただこなしていく毎日。

◆◇◆


中学高校大学と全然頭を使って練習せず、ただ練習時間でゴリ押ししてたんです。そんな感じのこれまでなので、今さらになって普段の練習メニューの大切さを感じています。

  • ホルンを始めたばかりの頃にこの練習をしていたら、
  • これができなくて困っていたときにこれをやっていたら、
  • 自分を向上させていくためにこう考えられていたら、
  • 空いているところにとにかく予定を詰め込んで、どれも中途半端になって凹みまくったあの時、スケジュールに対してこう対策できていたら、
  • ソロを吹いてぐしゃぐしゃになった本番、もっと前からこう練習できていたら、
  • びびってpで吹くのが怖くて音が出なかった本番、事前にこんな取り組みができていたら、

ぼくのホルン人生のこれまでは、都度目の前のことに精一杯取り組んでいたので後悔はないですが、「ホルン奏者としての権左勇一がレベルアップするために必要なこと」を普段の練習でぜんっっぜん考えられていなくて、思い出しても苦しく悲しくなるような過去がとても多いです。

今になって思えば、経験を踏まえて毎日のメニューを考え、今の自分に何が足りないのか、何が自分に必要なのか、どんなやり方が合うのか、ここに時間をかけて考え取り組んでいく必要があったと思うんです。

おわりに

20年、ホルンを続けてきて数多くの人に出会ってきましたが、普段の練習メニューの取り組み方や大切さに関して、話を聞く機会がぼくはありませんでした。

なんとなく自然に、当たり前のように考えて取り組むことのできる人が多いからかなあと、今は思います。

当たり前のように自分で練習を編み出し、上達していける人は、います。その反面、それが当たり前ではない人もいる。ぼくは当たり前ではない人でした。でもレッスンをきっかけに練習メニューの大切さに気づいてから、日々の練習で変化を感じることができるようになってきました。

意図を明確にした練習、一人一人に合った練習の可能性を今はとても感じています。

楽器を吹く上での奏法やメンタルに関してこのブログで書くことが多いのですが、今日はここ最近行き着いている「普段からの取り組みの大切さ」について書きました。

今年はこれらを踏まえて、今ぼくのやっていることを形にしていこうと思っています。




それではまた。

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