どうも、ごんざです。
ホルン吹きの中高生からもらうよくある質問に、「もっと太い音で吹いて、と合奏で先生に言われるのですがどうやったら太い音で吹けますか?」というものがあります。

どうしたら太い音で吹けると思いますか?というかそもそもどうして「太い音で吹いて」と言われたんでしょうか。

 

これを説明するために、まずはじめに大事なことをお伝えします。

あなたが細い音だから先生が「太い音で吹いて」と言ったわけではありません。

 

じゃあなんで先生は太い音をだせって言うのか。どうすればいいのか。

そのあたりを話していきます。

太い音とは

そもそも「太い音って」なんでしょうか。

チューバの音は太いですよね。これはなんとなくわかります。

トロンボーンは?バストロンボーンだと太い音ってなんとなくイメージ湧きますね。

 

では反対に、管の細いトランペットに対して細い音って表現使いますか?あんまり「細い音」って表現は聞かないんじゃないかと思います。

ユーフォはどうでしょうか。難しいところですが太い音って表現はある気がします。でもユーフォに対して「もっと太い音で吹いて」というのも聞かないかなあ。

 

ではなぜホルンだけ「太い音で吹いて」と言われるんでしょうか?

 

あなたの音が細いかどうかというよりも、先生は、「もっとこう聞こえたらいいな」というイメージを「もっと太い音で吹いて」とひっくるめて言ってる可能性が高いのです。

合奏の中でホルンが目立ってほしくて「もっと太い音で吹いて」と言っているかもしれない問題

合奏の中でホルンのハーモニーがもっと聞こえてほしいとき、先生が(ホルンがもっと聞こえるためにはどうアドバイスしたらいいかな、よし、太い音って言ってみよう)と思って「太い音で吹いて」と言っている可能性があります。

この場合、あなたの音が細いわけじゃないですよね。

やわらかく響きのある音で吹いてほしいときに「もっと太い音で吹いて」と言ってるかもしれない問題

こんな場合もあります。
曲の中でゆるやかな場面の演奏で、タンギングがはっきりしすぎていて音の形がくっきりしすぎてしまったとき、先生は(もっとやわらかい響きのある音で吹いてほしいな、よし、太い音って言ってみよう、よくなるかもしれない)と思って「もっと太い音で吹いて」と言うのかもしれません。

この場合も、あなたの音が細いわけじゃないですよね。

そもそも先生はホルンの音を知っているのか問題

あ、言っちゃった。

先生、そもそもホルンの音って知ってますか?

ホルンてこういう音がする楽器なんですよ。

ユーフォやトロンボーンのみたいに太い音を出すのが「ホルンの音」って思っているんだったらそれは違いますからね。

 

音楽室は狭いし反響も期待できないからホルンは聞こえにくいかもしれない。でもホールで聴けばわかります。

音楽室ではホルンの音が太い音に聞こえていたとしても、無理に作った太い音じゃホールではかすんでしまって客席の奥までは届かないでしょう。

ホルンの音はアルデンテ。

アルデンテってのはパスタでいう「これが食べごろ!」っていう茹で具合です。ちょっと芯が真ん中に残ってるくらいの状態のことです。

音でいうと、芯があって周りに響きがある状態です。

音は個性。太くしたり細くしたりするものじゃない

ここが一番大事なんですけど、太い音、細い音ってそもそもその人自身が持っている特色なんです。別に太ければいいってものでも細ければいいってものでもないです。

だから部活で先生に「もっと太い音で吹いて」と言われても「私の音って細いんだ、だめだな」って思わないでくださいね。

 

このいろんな内容が詰まった「太い音で吹いて」というアドバイスがあるせいで、言われた側が間に受けて太い音を作るために口の中を広くしたり、無理にアゴを落としたりして太い音を作ろうとしちゃうケースって多いです。

これは大抵の場合「こもった音が太く聞こえている」だけです。近くでしか太く聞こえないし、負担の大きい吹き方。とっても不自然な吹き方なんです。その吹き方に慣れちゃうとずっと苦労することになります。

ずっと「口の中はいつも広くなきゃいけない」と思っていた問題

ぼくがそうでした。

中学生の時に「口の中はたてに卵が入るくらい広く」とか「たてに指三本入るくらいの口の中の広さ」と習って、それから自分では意識してなかったけど口の中をずっと不自然に作っていて。そのことに最近ある時突然気付いたんですよ。

口の中を無理に広くしていると音色は暗くぼんやりするし、タンギングはしにくくなるし、バテやすくなる。

 

いいことありませんでした。ただ、必要な場面もあるかもしれない、というところがまた難しいんですよね。かなり低音を吹く場面では、口の中を広くするような感じは必要になります。

じゃあ結局どうすればいいのか

場合にもよりますがいくつか提案します。

  • 雰囲気に合った吹き方をしていたのか
    ⇨アタックや息のスピードが速すぎやしなかったか
  • 楽譜に書いてある音量を気にして吹いていたか
    ⇨fって書いてあるのにpで吹いてたらそもそも・・ねえ?
  • パート内で音程は合っていたか
    ⇨音程が合っていないと貧弱な(細い)音に聞こえることがあります。

いろんなことが考えられますよね。

先生は何を聞いてそう思ったのか?を想像してみると「こうしてみよう!」が出やすいかもしれませんね。

 

いろいろ話してきましたが、あなた自身がもっともっとよくなる方法もあります。実際に響きのある音を作るには身体の使い方を気にしてみることです。

バジル・クリッツァーさんのブログに、すぐ効果が実感できる方法が載っているのでぜひ試してみてください。

息のパワーの使い方

これ、おすすめです。

おわりに

音が細いから太い音で吹くようにアドバイスしているわけではないこと。

そもそも音の太さや音色は、持って生まれたものだから無理にコントロールしようとするといろいろおかしくなること。

 

言われたことを真に受けてしまう気持ちはもちろん分かります。でも言った方は、その言葉の意味通りのことを伝えたいわけじゃないかも知れないんです。

だから一度立ち止まって考えてみてほしい。

それか信頼できる仲間に聞いてみてほしい。「私の音細い?」って。

 

あなたが真実ではないことに悩まされることが少しでも減りますように。

 

 

 

それではまた!

太い音
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    ABOUTこの記事をかいた人

    ごんざ ゆういち

    国立音楽大学卒業。ホルン奏者。管楽器コーチ。 自身が長い間、心身ともに不健康な状態で音楽と関わってきた経験から「健康的に音楽しよう」をコンセプトに多方面で活動中。